蝶ネクタイスタイルに銅らんを下げ、根掘りを握って山野をパワフルに歩き回って採集することが多かった牧野さん。明治・大正・
昭和と3つの時代をかけて歩いたその全国調査の足取りは、沖縄県を除いて46都道府県に渡り、遠く台湾や満州にまで出向いています。牧野さんほど足でかせいだ植物学者はいないのではないかと思うほどです。

その牧野さん、青森県の恐山植物調査の際にはキノコを両手に持って踊りだしたり、富山県では牧野さんが名付けたチョウノスケソウと再会し、斜面に腹ばいになって頬ずりしたり、徳島県の剣山植物講習会では、ついつい植物に夢中になって迷子になったことも。

また大分県では採集しようとして崖から転落して大怪我を負い、北海道の利尻島や宮崎県では遭難しかけたりしています。霧島で猛烈な豪雨に見舞われ、あわや遭難しかけた際に採集した植物に「ノカイドウ」と命名。

牧野さんの行く先には、キュートなエピソードや写真、アドベンチャーがありました。こうして牧野さんは1500種以上の植物に名前を付けています。